iTunes で買えるサイケデリックロックアルバム 10 選
サイケの作品は入手困難なものも少なくいが、改めて iTunes で探してみると、意外といろんなアルバムが購入できることに気づく。
個人的に思い入れのあるサイケ作品の中で、iTunes で購入可能なものに的を絞って 10 枚紹介する。中には別に入手困難でもなんでもなくて、Amazon で購入可能なものもあるので、よければ CD に手を出してみるのもいいかもしれない。
Brain Police / Brain Police (1968)
60 年代後半に活動したアメリカのグループ。全体的にはキャッチーなメロディを聴かせる楽曲が多いが、動画の World of Wax 等、Blue Cheer ばりにヘヴィなリフが印象的な曲もある。
Gandalf / Gandalf (1969)
幻想的な演奏とロマンチックなボーカルが魅力のサイケデリックポップ。動画の楽曲 Hang on to a Dream は Tim Hardin のカバー。
Traffic Sound / Vrigin (1969)
ペルーのサイケデリックロックグループ。笛やパーカッションがいかにも辺境的な雰囲気を醸し出し、ワールドミュージックっぽくも聴ける。タイトル曲をはじめ美しい楽曲が多いが、Meshkalina はハードな演奏と奇妙なかけ声で全く違った側面を見せる。
Fields / Fields (1969)
アメリカのヘヴィサイケトリオ。Cream の影響下にあるブルージーなギターと、暴れ回るベースラインが特徴。ソウルフルな女声コーラスを取り入れた楽曲も楽しめる。動画の Take You Home は Speed, Glue & Shinki や Jean de la Cruz もカバーしている。
Linda Perhacs / Parallelograms(1970)
アシッドフォークの名盤。幾重にも重ねられたコーラスやテープ処理により作られた楽曲は病的な雰囲気を漂わせながらも、ただただ美しい。動画の楽曲 If You Were My Man は純粋なフォークソングとしても素晴らしい。
Tony, Caro & John / All on the First Day (1972)
男女混合のフォークロックグループ。奇妙な歌声と演奏にアシッドなエフェクトやコーラスが絡み合い、魔術的な味わいを持つ。
Speed, Glue & Shinki / Speed, Glue & Shinki (1972)
陳信輝、ルイズルイス加部、Joey “Pepe” Smith による日本のスーパーロックグループ。Cream の影響下にありつつ、何とも言えないヤバい感じを臭わせてくる。Fields の Take You Home のカバーもこのアルバムで聴ける。
Juan de la Cruz / Himig Natin (1973)
フィリピンのブルーズロックバンド。Joey “Pepe” Smith が Speed, Glue & Shinki 後に参加したアルバム。これも Cream 影響下のヘヴィなブルーズを聴かせ、Take You Home のカバーまでやっているが、SG&S のようなヤバさはあまり感じさせず、いくらか享楽的な雰囲気すらある。動画の楽曲 Himig Natin はロマンチックなバラードで、アルバム中異彩を放っている。
Various Artists / Tokyo Flashback 2 (1992)
日本のサイケデリックロックのコンピレーション。High Rise と灰野敬二の共演や、メジャーデビュー前で危険な香りが強烈だった頃のゆらゆら帝国の楽曲等がおさめられている。中でも幕開けの White Heaven による Silver Current は強烈なサイケギターをフィーチャーした良質のハードブルーズである。
ガセネタ / Sooner or Later (1993)
山崎春美のメチャクチャな絶唱もすごいが、なんといっても浜野純の暴力的なギターがヤバい。ガセネタが活動していた 1970 年代後半といえばイギリスでパンクムーブメントが起こっていた頃だが、それらを軽く上回る破壊衝動を感じさせる。